bookmark_border益子焼の豆皿

今日のこの1品。
益子焼の豆皿です。

たしか小学生の頃、社会科見学だったか遠足だったかで益子に行っているような気がするので、益子焼って一番初めに覚えた焼き物だったと思うのですが、どんなのが益子焼かと言われるとよく分かりませんでした。

小鹿田焼きだったら飛び鉋とか、やちむんだったらこんな色でこんな模様というイメージがあるのですが、益子焼って「これぞ益子焼」というイメージしやすい色や柄が無いような気がします。
あえて言うなら峠の釜めしの容器かなと思ってWikipediaを見てみると
・砂気の多いゴツゴツとした土の質感をもつ。
・重厚な色合いとぼってりとした肌触りに特徴がある。
とあります。
ふむふむ、確かにザラザラした焼き物というざっくりとしたイメージは持っていて、なるほど、こちらの豆皿も砂っぽくてぽってりしている。

ちなみにこういった焼き物の産地の違いとかもAIに覚えさせれば判別できるんですかね。
先日、ネットで買い物するときに「わたしはコンピュータではありません」というのを証明するため、以下の枠内から信号機を選べ、とか、横断歩道を選べといった問に答えていたのですが、この信号機の端っこが見切れている枠は信号機として選んだ方がいいのか選ばないほうがいいのかよく分からん、となった結果、ことごとく間違えていたのか、かなり念入りに問われました。
あれで人間を証明できなくなる日が来そうでリトルビット空恐ろしくなりました。

こちらの豆皿は数年前に夫と益子に行き購入しました。
秋葉原から益子駅まで関東やきものライナーという高速バスが走っていて、それに乗って出かけて、到着した益子駅からはレンタサイクルに乗り換え、益子の街を疾走。電動サイクルで軽々とサイクリング出来ます。

わたしのうつわ熱が高まっていたころに、器と言えば益子焼という安易な刷り込みによる考えと、栃木は苺も美味しいよねという魅力的なプラスαもあり、さらに寝てても連れて行ってくれる高速バスがあって近すぎず遠すぎず程よい小旅行感と、知らない街を自転車で走るという爽やかさも楽しみに益子に向かいました。
ちなみに例年はゴールデンウィークと11月に陶器市が開催され、その時は約550のテントが並んで、結構な人出になるようです。
わたしたちが行った1月は街中の人出も少なめで(なぜなら寒いから)、なおかつ苺も美味しい季節なので意外とおススメです。自転車移動も苦にならない程度の街の中心のサイズ感もちょうどよいです。

苺はさておき益子への小旅行の第一の目的は器。
ザラザラした焼き物のイメージから、主に和食に合うような器を探したい、と思っていました。
イメージ的には切り干し大根とかひじき煮とかが似合う感じ。
そんな用途の豆皿や小皿、今まで家で作って食べたことは無いけど、器を手に入れれば親子丼とか作っちゃうかもれないから丼系の器も欲しいし、使うのかどうか怪しいところではあるけれど箸置きなんかもあるといいわね、と夢は膨らんでいましたが・・・。
これが意外と難しくてですね。
比較的洋モノに合うようにデザインされているものが多いのです。
ドット柄とかストライプとか、ツートンカラーとか。
洋風の料理というのは基本的にワンプレート料理が多いと思うので、小さめの皿という時点で用途は和食のような気がしますが、切り干し大根よりもウィンナーとスクランブルエッグが乗ってそうな雰囲気のデザイン。

家で言ったら新築のフローリングの部屋に小上がりの和室がくっついている感じです。
ぱっと見、洋風のデザインで仕上げてありますが、ザラザラとした土の質感とぽってりとした肌触りで伝統的な益子焼の要素は残してあります、的な。
たしかにいいとこどりで大衆受けしそうな雰囲気はありますが、わたしが求めていたのは家でいったらゴリゴリの古民家。土間と畳、みたいな昔ながらの雰囲気で、リノベーションしていたとしても経た年数を活かして歴史を感じる家です。

個人的な感覚でしかないのでこの家例えが通じるのかは難しいところで、あんたさっきから何言ってんの?的な空気も感じてはおりますが、そんなわたしが欲する古民家的な器のみを取り扱っているお店というのが意外と少なくて、あれもこれもといろいろと購入する当初の予定がこの豆皿2枚の購入と相成りました。
この2枚に関してはわりと一目ぼれでした。
色々なお店を見ながら、益子焼ってなんだかわたしの欲しているものではないかもしれないと思い始めていたのですが、こちらのお店に入ってから早い段階で目に留まりました。色のコントラストと、デザインの中の洗練さと暖かみのバランスが好きです。

結果的に購入したのはこの豆皿2枚でしたが、こちらのお店は小上がり和室ではなく古民家的品ぞろえでほかの器も雰囲気が良く、次回益子に来ることがあったら訪れる店はここ一択でもいいかもしれない、と思いました。
ただ困ったことにお店の名前を一切覚えていない。
一体これを購入したお店はどこだったんだろう、と思ってさきほどグーグルアースで益子をポチポチと旅行して参りました。
まーーー、便利な世の中になったもんです。
当時自転車で疾走したイメージ、店の前に自転車を止めたときの風景、もろもろを加味したポチポチ旅行によると、100%の自信はないですが、おそらく「民芸店ましこ」さんだと思います。

マイコンピュータによる一致率は79%、なこの1品。
今日もこのコに首ったけ。

次回のこの1品は「パン保存箱」です。
また次回。

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