結局どうすればお金が貯まるの?脱どんぶり勘定!お金が貯まる家計管理のコツ(初級編)

こんにちは。
スカタズケの夫の方です。公認会計士をしています。
今回の新型コロナウイルスによる影響も重なり、将来のお金に対してより不安を抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、どのように家計を管理していけばよいのかわからないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、公認会計士の視点から家計管理の目的とその管理方法(初級編)を提案していきたいと思います。

家計管理の目的

家計管理における目的は、色々考えられますが、まずは、
”自動的にお金が貯まっていく仕組みをつくること”
であると考えています。
そして、そのためにはどうすべきか、以下で見ていきたいと思います。

家計管理(初級編)のポイント5つ

初級編の家計管理方法のポイントは、大きく分けて以下の5つです。

  1. いま我が家にいくらあるのか確認する
  2. ひと月の収入と支出を確認する
  3. 必ず出ていく支出を確認する
  4. 支出が収入以下となるように支出を見直す
  5. 毎月決まった日に我が家にいくらあるのか確認する

それでは、具体的にそれぞれを見ていきます。

1. いま我が家にいくらあるのか確認する

以前の我が家もそうでしたが、どんぶり勘定のご家庭も多いのではないでしょうか。また、いま我が家にいくらのお金や株等の金融資産があるのか分からないというご家庭も多いのではないでしょうか。
家計管理を行っていくにあたり、まず、”今いくらあるのか”を把握することが重要です。
共働きのご夫婦で財布が別のご家庭もあるかと思いますが、そうでなければ夫婦の収入を一元管理してしまう方がより効果を発揮すると思います。
老後資金2,000万円問題が話題になりましたが、”今いくらあるのか”が分からないと、今後いくら貯蓄していけばいいのかも分かりません。
このため、家計管理のスタート地点を明確にすることで、今後いくらを貯蓄や投資に回すべきなのかを判断することができます。

では、どのように確認すればよいのか

まずは、ノートもしくはエクセル等のスプレッドシートを準備します。
家計管理関連の本やブログ等で、家計のバランスシートを作成しましょう!と紹介されているものもあるかと思いますが、初級編では、金融資産だけに着目します。
ノートやスプレッドシートに、例えば、以下の項目と金額を記載し、合計金額を計算します。
ただ、これだけです。
ここでは、財布の中身も含めて、家中のすべての金融資産を洗い出します。
(私も最初は強く反発しました。株でだいぶ負けていましたので。)

現金 ×××円
普通預金(××銀行) ×××円
定期預金(××銀行) ×××円
株(××証券) ×××円
確定拠出型年金 ×××円
 合計 ×××円

 

ちなみに我が家では、新婚旅行の際にルーブル美術館でまとめ買いしたモナ・リザノートで2015年4月からこの家計管理をスタートしています。現在は2冊目でナポレオンノートになっています。

ご家庭によっては、金、宝石、美術品等のいわゆる金目のモノをお持ちかもしれませんが、これらは一般的に流動性が低く、客観的な価値(金額)を把握しずらいので、ここでは無視します。

2. ひと月の収入と支出を確認する

いま我が家にいくらあるのかを確認し終わったら、次は、ひと月の収入と支出を確認していきます。
企業にお勤めの方であれば、ひと月の収入は毎月のお給料のみという方がほとんどかと思いますので、収入については把握されている方も多いと思いますが、支出を把握されている方は意外に少ないのではないでしょうか。
クレジットカードの明細や銀行の入出金明細で確認できるものもあれば、現金や電子マネーで支払っていてすぐには確認できないものもありますので、最初のひと月はレシート等を保管して、ひと月の支出を確認します。
確認する際には、ノートやスプレッドシートに支払ったものを書きだして、合計金額を計算します。
それなりに面倒なので、挫折してしまいそうになるかもしれませんが、ここは少しの辛抱です。

3. 必ず出ていく支出を確認する

ひと月の収入と支出を確認し終わったら、次は、必ず出ていってしまう支出を確認していきます。
簿記を勉強されたことのある方であれば、固定費という言葉を聞いたり、見たりしたことがあるかと思います。
ここでは、必ず出ていってしまう支出、いわゆる管理不能な固定費を確認していきます。
お給料から天引きされるもの以外で、必ず出ていってしまう家賃や住宅ローン、各種税金、保険料、学費等を確認していきます。
家賃や住宅ローンのように毎月支払うものもあれば、年数回支払うものもありますので、頑張って過去の記憶を呼び覚まして、ノートやスプレッドシートに記載していきます。金額が変動するものについては、とりあえず前回の金額を記載しておきます。

4. 支出が収入以下となるように支出を見直す

ここまでくると、年間の支出が年間の収入を超えてしまっているご家庭もあるかと思います。あるいは、ボーナスで穴埋めしている状態になってしまっているご家庭も多いかもしれません。
企業も家計も資金が枯渇してしまうと存続することができないため、資金繰りがとても重要になってきます。

年間収入 - 年間支出 > 0円 

家計管理の初級編では、どうにかして、上記の式となるように支出を見直していきます。
上記の2から3までにおいて、ボーナスについては確認していませんでしたが、ボーナスについては、まずは無いものとして考えることをおすすめします。また、このご時世ですので、残業代についても、まずは無いものとして考えると、より筋肉質な家計管理方法となります。
この時点で途方に暮れてしまうかもしれませんが、がんばって(年間)支出が(年間)収入以下となるように、支出を見直していきます。

支払わなくても済む支出を削減する

これまでの過程で支出を確認してみると、支払わなくても済む支出、いわゆる管理可能な支出(変動費も含む)は結構あるかと思います。使っていないアプリの料金やゲームの課金、もはや通っていないジムの月謝、読んでいない新聞代、何となく買ってしてしまっているコーヒー代やスイーツ代、必要ではないけどAmazonのタイムセールでお得だから買ってしまったもの等、削れるものはあります。これらは解約したり、我慢したりして、支出を削減してしまいます。

必ず出ていく支出を疑う

必ず出ていってしまう支出、いわゆる管理不能な固定費だと思っている支出の中にも管理可能なものはあります。
毎月の携帯料金を格安SIMに変えたり、保険を見直したり、家賃の安い物件に引っ越したり、住宅ローンを借り換えたりと、やや大変なものから簡単にできるものまでありますので、まずは簡単にできるものを実行に移してみましょう。
簡単にできるものの例として、我が家も妻のリーダーシップにより格安SIMへ乗り換えることになりましたが、その結果、夫婦で月額2万円以上の節約になっています。

理想的には
月間収入×12ヶ月 - 年間支出 > 0円

管理可能な支出(変動費も含む)の削減、そして、管理不能な固定費の見直しによる削減に成功し、ボーナス等の不確定な臨時収入を考慮しなくても、上記の式にすることができれば、この家計管理の目的である”自動的にお金が貯まる仕組みをつくること”に成功したことになります。

結果的に
月間収入×12ヶ月 - 年間支出 + ボーナス > 0円
であれば、初級編の目的は達成

毎月のお給料の額面に基づく手取り額の年間収入合計で年間支出を賄えない場合であっても、月々の残業代やボーナスを考慮すれば、プラスになる場合、とりあえずは、初級編の目的は達成したということになります。

年間の収支が赤字の場合には
スタート時点の金融資産合計 + 年間収支 > 0円
を最低限維持する

上記の2から4までを確認した結果、年間の収支が赤字となってしまっている場合には、最低限、以下の式となるようにがんばるしかありません。
”スタート時点の金融資産合計 + 年間収支 >0円”
これを維持することができないと存続することができなくなってしまうため、これは死守してください。

5. 毎月決まった日に我が家にいくらあるか確認する

上記の1から4までで、スタート時点の金融資産合計の確認、収入と支出の確認および見直しを行った後は、毎月、例えば、給料日の前日にスタート時点で確認した金融資産合計を毎月アップデートするために、金額を確認して、ノートもしくはスプレッドシートに記載して、ひと月の増減額を計算します。
毎月ではなく、年数回支払いが発生するものもありますので、年間を通して、スタート時点の金融資産合計から増えていれば、”自動的にお金が貯まっていく仕組みをつくること”を達成したことになります。
我が家でもこの仕組みをつくったことで、確実にお金が貯まっていくのを実感しています。

家計簿はつけなくてもいい

家計管理と聞くと、家計簿が思い浮かぶ方が多いかと思いますが、この家計管理方法においては、家計簿はつけなくても問題ありません。
理由としては、家計簿をつけるのは面倒ですし、毎月金融資産合計を確認するわけですが、おそらく現金残高と家計簿の残高は一致しないことが多いと思います。
明らかに想定したよりも現金残高が減少もしくは増えていない場合には、何が原因か確認してみた方がいいですが、結果として増えているのであれば良しとする位の方がストレスなく続けることができると思います。
毎月のイベントとして金融資産合計を確認しますので、そのこと自体が抑止力となり、無駄遣いは減る傾向になっていきます。
(夫婦間でのパワー関係も大きく影響しますが…。)

家計管理(初級編)のまとめ

家計管理の初級編ということで、”自動的にお金が貯まる仕組みをつくる”ということを目的に管理方法をご紹介させていただきました。
・いま我が家にはいくらあるのか、
・毎月どのくらいの収入と支出があるのか、
・年間だとどのくらいの支出があるのか、
・削れる支出はないのか、等
現状を把握することがとても重要ですので、まずはここをクリアしていただくといいかと思います。

ただ、年間の収支が1円でもプラスであれば、お金は増えているということになりますが、これでは将来のお金に対する不安は解消できません。

次のステップとして
・支出の予算管理
・目的別資金の目標管理
を行う

家計管理の初級編をクリアした後は、より実践的な家計管理を行っていく必要があります。
具体的には、
・初級編で把握した支出に予算を設定して、管理していく
・目的別(教育資金、旅行資金等)に目標金額を設定して、貯めていく
ということをしていきます。

年間収入 - 年間支出 > 0円
 ↓より実践的に
年間収入 - (貯蓄 + 投資) = 年間支出

お金を増やすには、収入を増やすか支出を減らすしかありません。
収入を増やすというのは一般的には難しいですが、支出に予算を設定することで、支出をコントロールすることにより減らすことが可能になります。
また、将来必要となる資金を確保するために、貯蓄や投資に収入を振り分けることが必要となりますが、目標金額によっては、よりシビアな支出の予算管理が必要となることもあります。
これらについては、次回以降、詳しく見ていくことにしたいと思います。

続編はこちらをご覧ください。
将来何にいくら使うのかを決める!お金が貯まる家計管理のコツ(目的別資金の目標管理編)


長文となってしまいましたが、最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
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