猫が不足しています。
私の生活に無くてはならない、猫。
私をアレルギーで苦しめる、猫。
でも愛さずにはいられないそれが、猫。
こんにちは。
スカタズケの妻の方です。
猫とどっぷりと一緒に暮らしたのは約12年。
中学生から25歳くらいの間、実家にいた黒猫と暮らしていました。
遠くに住むおばあちゃんの家で猫が生まれたと聞いて、訪れた父と弟が猫をもらってきたのです。
子猫が来るものだとばかり思っていましたが、やってきたのは生まれて半年くらい経っているであろう、そこそこ大きく成長した黒猫でした。
ミィミィと手のひらの上で鳴く子猫が、たどたどしく歩いて、やがてだんだんと、ぴょんこらぴょんこら飛ぶように走り出す、と想像していたので、我が家に来た猫を初めて見たときは可愛いという感情より先に「デカッ…」というショックが大きかったように記憶しています。
それでも元来の猫好きを発揮してすぐにその黒猫の虜になりました。
今思えばわりと穏やかな性格の黒猫で、だっこすれば身をゆだねてくれましたし、相当ないたずらをしなければ猫パンチが飛んでくることもなく、夜に扉を開けて布団にもぐりこんできてグルグルと爆音で喉を鳴らすデキた猫でした。
私が朝起きるのが遅いと、母が黒猫を抱いて部屋にやってきて、寝ている私の上に黒猫を放り投げて起こすという荒療治にも使われていました。
ジョギングをしたときに片足にかかる重力は体重の3~4倍と言われています。
ジョギング程度の跳ねでそれですから、高く宙を舞った猫が体の上に着地するとその重量感たるや想像を軽く超えてきますので「ゴフッ」と目覚めることができます。
時を同じくして、鳴りを潜めていた喘息やアトピーが出てきたり、鼻水が止まらなくなったりしまして、今となってはそれはもう猫アレルギーであるからに違いないのですが、その当時は猫アレルギーという単語もそれほどメジャーではなかったので、疑うこともありませんでした。
その後、皮膚科でアレルギー検査をしたときに棒グラフが振り切れそうな項目があり、それこそが犬猫だったのです。
青天の霹靂。
それからは私の部屋には簡易的なカギがつけられ、黒猫が布団に入るべく引き戸をカリカリと開けようとしても開かなくなりました。
でも結局は可愛くてしょうがなくて見つけるとすぐ触ってしまうので、一緒に寝ていたとしてもそんなに変りなかったかもしれません。
その後私は一人暮らしをすることになり、猫と離れた生活が始まりました。
それと合わせて体調も良くなってきたので、体調不良の原因は猫だったと認めざるを得ないのですが、一人暮らしの場所が実家からそう遠くなかったので、帰ってきては猫をなでくりまわしていました。
その愛すべき黒猫は21年も生きてくれて、私にあらゆる感情をプレゼントしてくれて、ひっそりと亡くなりました。
その数年後、いとこが働く職場で野良猫が子猫を産み、飼ってくれる人を探しているというので、実家で飼うことになりました。
また数年後遠くで一人暮らししていた弟が飼い猫とともに実家に帰るということになり、もう一匹猫が加わり実家には2匹の猫がいる状態になりました。
自分では飼えないけれど、実家に行けば猫と戯れられる、というのは大きな安心です。
でも。
昨今の世界的な事情で、しばらく実家に帰っていません。
母とは電話で話したりしますが、いかんせん猫が。
猫が。
私には猫が不足しています。
禁断症状が出てきているので、近所を散歩して野良猫スポットを探しています。
先日は夕暮れ時に道の真ん中で2匹の猫が猫会議をしていたので近寄ってみると、その近くの家に少なくとも16匹の猫がいるのを見つけてしまいました。
猫不足中に16匹の猫は完全にオーバードーズです。
猫という生き物はおいそれと触らせてはくれないですので、と言いますか、そもそもよそ様のお宅ですし勝手に入ることは出来ず、遠巻きに見ていただけだったのですが。
おちゅる…
おちゅるが…
おちゅるさえあれば…
と、猫ホイホイであるおちゅるを抱えて持って16匹を誘惑しにいこうかとフルフルと手が震えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
以下のバナーを押していただけると嬉しいです。
(押していただけるとランキングサイトが開きます。)
↓