こんにちは。
スカタズケの夫の方です。
公認会計士をしています。
以前のブログで、公認会計士や税理士を目指す方が減ってきているということを書きましたが、それでもなお、目指されている方は結構いらっしゃるかと思います。
計算が苦手だけど、公認会計士や税理士になりたい!と思われている方や、公認会計士や税理士に興味がある方に向けて、計算が嫌いで苦労したけど、公認会計士になれた私が、若かりし頃の私自身の悩みに私自身で答えるというていで書いていきたいと思います。
私が公認会計士の存在を知ったのは高校生の時なのですが、今から勉強がんばっても東大とか無理だし、だったら資格を取って挽回するしかないと考え、目指すなら難関資格に挑戦してやろうということで、公認会計士を目指すことにしました。
高校時代の友達に、「俺、公認会計士になる!」って言ったら、「バカじゃねーの、無理だよ。絶対無理。」と言われました。友達だからこそ言ってくれたのかもしれませんが、こんな一言で諦めるわけにはいきません。
このブログを読んでいただいている方の中にも、周囲の人から似たようなことを言われた方もいらっしゃるかもしれませんが、本当になりたいなら、そんな他人の忠告は無視です。
計算が苦手なままでは、公認会計士や税理士になるのは困難
そして、大学生になり、なぜかバイトを速攻でクビになったことをきっかけに、受験専門学校に通いだし、ダブルスクールを始めたのですが、まずは、簿記の勉強から始めることになります。が、簿記が、どうにも合わないというか、苦手というか、嫌いでした。
受験専門学校で知り合った友人にも、「お前、計算嫌いなら、この勉強やめたほうがいいよ。」と言われ、グサッときましたが、計算嫌いを克服できず、短答式試験を突破しても、論文式試験を突破することはできませんでした。
計算は習うより慣れろは本当か?
計算が苦手、ではどうすればいいのでしょうか?
「計算は習うより慣れろ」
これは本当だと思います。
ドラゴン桜という漫画をご存知の方も多いかと思いますが(今連載中のドラゴン桜2ではなく、最初のやつです)、この2巻目に東大入試の秘訣として、「計算問題は考えずに慣れる!」とあります。このドラゴン桜も私の人生に影響を与えた漫画のひとつですので、ご興味があればぜひ。
例えば、簿記の場合、始めのうちは、仕訳を1本1本書いていく作業が必要だと思いますが、計算が苦手だった私ですら、仕訳は頭に思い浮かびますし、いちいち仕訳を下書き用紙に書かなくても、T勘定に集計したりするだけで解ける問題もあります。
簿記が得意な人・好きな人は、
簿記が得意、簿記が好き → 問題を解くのが楽しい → 数をこなす → もっと得意になるし、好きになる
といった好循環になっていきます。
ただ数をこなすだけでは限界が来る
同じ問題(答練)を何回も繰り返し解いていると、答えを覚えてきますので、スピードも上がってきますし、満点が取れるようになってきます。
ですが、新しい問題を解こうとすると、いい点数が取れなかったりします。
使用している教材、受けている授業は同じなのに、なぜ自分は初見で高得点が取れないのだろうかと悩みましたが、その理由はこれでした。
単純に基礎が分かってない
単純に基礎が分かっていない、これです。
計算が苦手だと(思っているだけかもしれませんが)、テキスト読んでても、問題を解いていても、気持ち悪くなってしまうので、しっかり読むのが面倒になって、さらっと流してしまいがちです。
実際私がそうでしたが、ドラゴン桜で基礎の重要性を認識した私は、簿記の初心者のように、基礎からやり直しました。
期中仕訳と決算整理仕訳をきちんと分けて考えるといった、当たり前のことを意識するだけでも、全然変わってきます。
基礎からやり直したことで、その年に試しに受けてみた税理士試験の簿記論と財務諸表論は、問題集を1回やった程度でしたが、合格することができました。
それまでの蓄積も当然にはありますが、基礎からしっかりやり直すことで、合格可能性が高まったことは事実だと思います。
基礎をしっかり身につけることが合格の第一歩。一握りの天才や秀才は無視
資格試験は相対評価だったりしますので、合格するのに満点を取る必要もありませんし、一握りの天才や秀才を気にする必要もありません。天才や秀才は必ずいるのですが、そもそも自分の合否には関係のない存在なので、他の大多数の受験生の中でちょっと上に行ければいいのだと思います。
(最近は合格者の順位も公表されているようですので、少なからず就職に影響してくるのでしょうか?私はそのあたりのことはよく分からないのですが…。)
合格後の実務でも、基礎が分かっているのと分かっていないのでは、雲泥の差だと思います。実務は会計基準等に書かれていないグレーゾーンのような論点を議論していくことが多々ありますが、基礎が分かっていないと論拠がいまいちだったり、結果として論破されることも出てきてしまいます。
でも、逆に基礎をしっかり身につけることで、相手のいいなりになることを回避することができます。基礎だけでは不十分な場合には、企業会計基準委員会の議事録や経営財務の記事等、しっかり調べて、論拠を確立していくことは当然に必要になります。
やらずに後悔するより、まずはやってみる
置かれている状況は人それぞれですので、挑戦できる状況にあるのであれば、やらずに後悔するより、まずはやってみるというのがいいのではないでしょうか。
自分の境遇とは異なりますが、上記で紹介したドラゴン桜の主人公のひとり、水野直美が頑張る姿にちょいちょい涙しました。
このブログを読んでいただいている方の中で、「自分にはどうせ無理」とか思われていたら、一度のその考えを捨てて、ドラゴン桜を読んでみたり、木村秋則さんの「奇跡のりんご」を読んでみたり、水野敬也さんと鉄拳さんの「それでも僕は夢を見る」を読んでみたり、岡本太郎さんの「強く生きる言葉」を読んでみたり、自分を後押ししてくれる本はたくさんありますので、何かきっかけを見つけて頑張っていただけたら、人生が好転するかもしれません。
人生は、やるか、やらないか。
最初は小さな一歩でも、2歩目は大きな一歩になるかもしれません。
よろしければ、以下の記事も合わせてお読みいただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。